季節の養生

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季節の養生

白露

白露はくろ

9月7日~9月22日

日中の暑さが残りつつも、朝夕に涼しい風が吹きはじめる時期。

白露の養生

白露の季節
この時期は、朝晩の気温差によって大気が冷やされ、草木の葉先に露が結ぶことから「白露」と呼ばれるようになりました。寒暖差が大きくなるため、体調を壊しやすい時期でもあります。

また、白露は心の状態が不安定になりやすい時期です。ネガティブな感情は脳の前頭前野(ぜんとうぜんや)の働きを低下させます。
前頭前野はやる気、意欲、計画性、機転などのポジティブな感情を担う重要な部位です。ネガティブな感情はこの前頭前野の働きを抑制し、情動や記憶・運動能力などに影響を及ぼすだけでなく、自律神経系に影響を与え、免疫機能を低下させる原因にもなります。
白露の養生
この時期、免疫機能と深く関わる病気として、感染症や皮膚の疾患があげられます。また、花粉症やアレルギー性鼻炎、さらにアトピーなどのアレルギーが起こりやすいとされています。
免疫機能を高めるには、運動が効果的です。
季節のよいこの時期には、散歩などを積極的に行うとともに、体幹部の筋肉を鍛えることをおすすめします。

東洋医学には「心身一如(しんしんいちにょ)」という考え方があり、心と身体はひとつにつながっているとされています。まずは身体の調子を整えたうえで、心の健康を保つようにしましょう。

白露のツボ

孔最
こうさい
ツボの位置
ヒジの曲がりジワの親指側と手首をむすんだ線のヒジから1/3下がったところが孔最(こうさい:LU6)です。

季節のサイン

季節の移り変わりを知らせるさまざまな変化。自然界からのサイン。

中秋の名月
カボチャ
サンマ
草の露

季節の養生とは

私たちは、一年一年、めぐりくる季節の変化に身体をかさね合わせ、年輪のように歳を重ねていきます。季節に応じた生活、季節にあわせた暮らしを心がけることこそ、健康づくり、人生を豊かにする第一歩なのです。
年々、気候の変動が激しさを増しています。だからこそ、今の季節をゆったり味わう感性を持ちたいものです。古くから受け継がれてきた知恵を、今をしなやかに生きるための養生として、ぜひ生活にいかしてお楽しみください。
監修

伊藤 和憲いとう かずのり 先生

鍼灸学博士
明治国際医療大学 鍼灸学部
鍼灸学科 教授

専門は「痛み」。NHKの健康番組などに出演。著書『今日からはじめる養生学』はじめ、痛みに関する専門書多数執筆。

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二十四節気