季節の養生

トップ

季節の養生

穀雨

穀雨こくう

4月20日~5月4日

穀物を成長させる、土を潤す春雨が降るころ。

穀雨の養生

穀雨という季節
春に芽吹いた草花が成長をはじめ、水分を得てグングンと大きくなります。
「春の土用」と重なるこの時期は、根を張り始めた植物の成長を妨げないよう、むやみに土を掘り起こさない方が良いと、昔からいわれています。
一方、湿度が高くなると、心と体のバランスが乱れて不調が多くなり、思い悩みやすい時期でもあります。
そのため、この節気では、あれこれ挑戦するよりも、腰を据えて物事に向き合うことが大切です。
また、心と体にたまった余分なものは、運動などで発散させることが大切です。
穀雨の養生
大切なことは、水分コントロールとストレス解消です。
雨が多く、体内に水がたまりやすくなるので、水分のとりすぎには注意しましょう。
体内の水分バランスは、舌の表面に見られる「苔(こけ)」の状態でわかります。健康であれば苔は見られませんが、体内に水が多くたまっていると苔が多くなります。
「黄色い苔」は、ストレスにより胃酸分泌が過剰となり、胃腸に熱がこもっている状態。「白い苔」は、ストレスが長期間続くことで、全身の筋肉が硬くなって循環が悪くなるとともに、体が冷えている状態です。
毎日、舌の苔の状態を観察して、「黄色い苔」は心のケアを、「白い苔」は体のケアをすると良いでしょう。

穀雨のツボ

然谷
ねんこく
ツボの位置
内くるぶしのななめ前にある骨のでっぱりのやや、かかとよりのところが然谷(ねんこく:KI2)です。

季節のサイン

季節の移り変わりを知らせるさまざまな変化。自然界からのサイン。

チューリップ
牡丹
よもぎ
あじ

季節の養生とは

私たちは、一年一年、めぐりくる季節の変化に身体をかさね合わせ、年輪のように歳を重ねていきます。季節に応じた生活、季節にあわせた暮らしを心がけることこそ、健康づくり、人生を豊かにする第一歩なのです。
年々、気候の変動が激しさを増しています。だからこそ、今の季節をゆったり味わう感性を持ちたいものです。古くから受け継がれてきた知恵を、今をしなやかに生きるための養生として、ぜひ生活にいかしてお楽しみください。
監修

伊藤 和憲いとう かずのり 先生

鍼灸学博士
明治国際医療大学 鍼灸学部
鍼灸学科 教授

専門は「痛み」。NHKの健康番組などに出演。著書『今日からはじめる養生学』はじめ、痛みに関する専門書多数執筆。

おうち薬膳レシピ

二十四節気