立秋りっしゅう
8月7日~8月22日
陽から陰へ、巡りと自律神経を整える立秋の過ごし方
立秋の養生
- 夏の盛りの中に芽生える、秋の気配
- 「立秋(りっしゅう)」は、暦の上で秋の訪れを告げる節目です。
厳しい暑さが続く中にも、ふと吹き抜ける涼やかな風や虫の音、草木の色の変化に、季節が移ろい始めていることを感じ取ることができます。
東洋医学において、この時期は自然界のエネルギーが「陽」から「陰」へと転じる重要な転換点とされます。外へと発散していた力が少しずつ内側へと収まりはじめる一方で、日中の強い暑さと朝晩の涼しさの差により、身体は頻繁な調整を求められます。
この変化に対応しきれないと、「気」の巡りを司る自律神経の働きが乱れ、心身のバランスを崩しやすくなってしまいます。
- 秋を健やかに迎えるために“内なる冷え”を防ぐ

特に注意したいのが、夏でありながら身体の内側に冷えが入り込む「内寒(ないかん)」の状態です。
冷房や急激な温度差によって自律神経が乱れると、血流が滞り、消化吸収を担う「脾胃(ひい)」の働きが低下しやすくなります。
その結果、食欲不振や消化不良だけでなく、身体を守る防御機能である「衛気(えき)」も弱まり、夏バテや風邪、体調の不安定さへとつながっていきます。
秋を健やかに迎えるためには、停滞した「気」と「水」の流れを促し、自律神経の働きを整えておくことが大切です。
- 汗をかいて巡りを整える立秋の運動習慣

この時期におすすめなのが、朝夕の涼しい時間帯を活かした1日30分ほどの散歩です。軽く息が弾む程度のペースで歩くことで、全身の巡りが促されます。
東洋医学では、こうした適度な運動によって体内の余分な湿気を汗とともに外へと解放する「開泄(かいせつ)」の働きが重視されてきました。
こうした有酸素運動を15分以上継続することは、脂肪の燃焼を助けるだけでなく、鈍った自律神経を刺激し、体温調節機能を本来の状態へと導いてくれます。
立秋は涼やかな風を感じながら、しっかりと汗をかき、巡りを整えること。その積み重ねが夏の疲れを癒やし、次の季節へと健やかにつなぐ力を育んでくれます。
立秋のツボ
下巨虚
げこきょ
げこきょ
- ツボの位置
- ひざのお皿のすぐ下、外側のくぼみと足くびとを結ぶ線を想定します。その線上の中央よりやや下をなでたときにへこみのところが下巨虚(げこきょ:ST39)です。

季節のサイン
季節の移り変わりを知らせるさまざまな変化。自然界からのサイン。
ひぐらし
ほおづき
桃
トウモロコシ
季節の養生とは
私たちは、一年一年、めぐりくる季節の変化に身体をかさね合わせ、年輪のように歳を重ねていきます。季節に応じた生活、季節にあわせた暮らしを心がけることこそ、健康づくり、人生を豊かにする第一歩なのです。
年々、気候の変動が激しさを増しています。だからこそ、今の季節をゆったり味わう感性を持ちたいものです。古くから受け継がれてきた知恵を、今をしなやかに生きるための養生として、ぜひ生活にいかしてお楽しみください。
年々、気候の変動が激しさを増しています。だからこそ、今の季節をゆったり味わう感性を持ちたいものです。古くから受け継がれてきた知恵を、今をしなやかに生きるための養生として、ぜひ生活にいかしてお楽しみください。

監修
伊藤 和憲 先生
鍼灸学博士
明治国際医療大学 鍼灸学部
鍼灸学科 教授
専門は「痛み」。NHKの健康番組などに出演。著書『今日からはじめる養生学』はじめ、痛みに関する専門書多数執筆。
明治国際医療大学 鍼灸学部
鍼灸学科 教授
専門は「痛み」。NHKの健康番組などに出演。著書『今日からはじめる養生学』はじめ、痛みに関する専門書多数執筆。
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