季節の養生

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季節の養生

霜降

霜降そうこう

10月23日~11月6日

霜降は、朝夕にぐっと冷え込み、霜が降りはじめる時期です。
霜は山など標高が高いところから次第に平野へひろがり、冬の始まりを告げてくれます。

霜降の養生

冬はもうすぐ
この時期は夏の燃えるような暑さから、秋の実りを経て、冬へ向かう時期であることから、落ち着きゆく季節の移り変りにむなしさを感じたり、くよくよと悩みがちになったりしがちです。
同じことをくり返し考えるなど、前向きに考えられないようになることもあるかもしれません。

さらに、寒さも日に日に増してきます。循環がとどこおるようになり、身体の冷えもきつく感じて、心と身体のバランスがくずれがちになります。
そのため、風邪を引いたり、気持ちが落ち込んで憂うつになったりと、さまざまな症状が出始めますので、十分注意しましょう。
冬にそなえて 免疫力を高める
特に、この時期は身体を温めてくれるような食材を多く取るようにしましょう。
「ねぎ」や「しょうが」など身体を温めてくれる食べ物や、ビタミンCなどは免疫力を高めますので、積極的に摂取しましょう。
秋はスポーツの季節
運動はNK細胞(感染症を引き起こす細菌やウイルスを攻撃する免疫細胞)を活性化させ、免疫力を高めます。
さらに循環が良くなり、冷え症などの改善につながります。
この時期に運動会やお祭りが多いのは、走ったり、お神輿(みこし)をかついだりすることで、生活の中に運動を自然と取り入れ、免疫力を高めるための生活の知恵であったと考えられます。
冬を元気にのりきる身体を作るために、運動を定期的に行うようにしましょう。

この時期は、栄養あるものを食べて、身体を温めるようにしましょう。

霜降のツボ

三陰交
さんいんこう
ツボの位置
内くるぶしのいちばん高いところに小指をおき、指幅4本そろえて、人さし指があたっているところが三陰交(さんいんこう:SP6)です。

季節のサイン

季節の移り変わりを知らせるさまざまな変化。自然界からのサイン。

紅葉
ムラサキシキブの実
さつまいも
キンキ

季節の養生とは

私たちは、一年一年、めぐりくる季節の変化に身体をかさね合わせ、年輪のように歳を重ねていきます。季節に応じた生活、季節にあわせた暮らしを心がけることこそ、健康づくり、人生を豊かにする第一歩なのです。
年々、気候の変動が激しさを増しています。だからこそ、今の季節をゆったり味わう感性を持ちたいものです。古くから受け継がれてきた知恵を、今をしなやかに生きるための養生として、ぜひ生活にいかしてお楽しみください。
監修

伊藤 和憲いとう かずのり 先生

鍼灸学博士
明治国際医療大学 鍼灸学部
鍼灸学科 教授

専門は「痛み」。NHKの健康番組などに出演。著書『今日からはじめる養生学』はじめ、痛みに関する専門書多数執筆。

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