芒種ぼうしゅ
6月6日~6月20日
「水」と「気」を巡らせる、芒種の過ごし方
芒種の養生
- 湿気の季節は人の身体も水分が滞りがちに
- 二十四節気の一つ、「芒種(ぼうしゅ)」は、稲や麦など “芒(のぎ)”を持つ植物の種を蒔く季節のこと。恵みの雨を受けて作物がすくすくと成長する様子は、生命の躍動を感じさせてくれます。
一方で、東洋医学ではこのように湿り気を帯びた気候を「湿邪(しつじゃ)」と呼び、一年の中でも体調管理に注意が必要な時期と考えられています。
自然界に湿気が満ちると、私たちの身体でも水分がうまく発散されにくくなり、余分な水が溜まりやすくなります。
この水分の停滞は消化器系の働きを担う「脾(ひ)」の機能を弱めるだけでなく、本来は汗とともに排出されるはずの老廃物を体内に留め、湿疹や肌荒れといった皮膚トラブルの原因にもなります。
- 発汗機能を高める、交代浴の養生法
- こうした不調を防ぐには、滞った「水」と「気(エネルギー)」の巡りを促し、自律神経の働きに関わる「気機」を活性化させることが大切です。
東洋医学において発汗や体温調節は、気や血の巡りを整える重要な働きとされていますが、寒い時期に汗を掻く機会が少なかった身体はこの調節機能が低下しやすい状態にあります。
そこでおすすめなのが、血管の収縮と拡張を繰り返すことで皮膚の開閉機能を鍛える養生法「交代浴」です。
まず湯船に8〜10分ほど浸かり、身体の芯まで温めて巡りを促します。その後、冷水シャワーを首や背中、腰など、自律神経と深く関わる経絡が通る部位に当てて引き締めます。この温冷の刺激を5回ほど繰り返すことで、低下していた発汗機能が活性化し、体内の「湿邪」を追い出す力が高まり、余分な水分を外へと排出しやすくなります。
サウナと水風呂の活用も同様に、気の巡りを整える「開泄(かいせつ)」の効果が期待できます。

日々の生活では、適度な運動によって全身にエネルギーを巡らせ、内側から水分代謝を高めていくことも大切です。芒種の時期に、水分管理とスキンケアの両面から身体の巡りを整えておくことは、自律神経の安定につながり、これから迎える本格的な夏を元気に乗り切るための強固な土台となります。
万物が成長するこの季節、自身の内側の巡りにも目を向け、軽やかに活動できる心身を育んでいきましょう。
芒種のツボ
少海
しょうかい
しょうかい
- ツボの位置
- 手のひらを上にしてヒジを曲げたときにできる曲がりじわ内側の先端が少海(しょうかい:HT3)です。
季節のサイン
季節の移り変わりを知らせるさまざまな変化。自然界からのサイン。
紫陽花
蛍
トマト
梅
しまあじ
季節の養生とは
私たちは、一年一年、めぐりくる季節の変化に身体をかさね合わせ、年輪のように歳を重ねていきます。季節に応じた生活、季節にあわせた暮らしを心がけることこそ、健康づくり、人生を豊かにする第一歩なのです。
年々、気候の変動が激しさを増しています。だからこそ、今の季節をゆったり味わう感性を持ちたいものです。古くから受け継がれてきた知恵を、今をしなやかに生きるための養生として、ぜひ生活にいかしてお楽しみください。
年々、気候の変動が激しさを増しています。だからこそ、今の季節をゆったり味わう感性を持ちたいものです。古くから受け継がれてきた知恵を、今をしなやかに生きるための養生として、ぜひ生活にいかしてお楽しみください。

監修
伊藤 和憲 先生
鍼灸学博士
明治国際医療大学 鍼灸学部
鍼灸学科 教授
専門は「痛み」。NHKの健康番組などに出演。著書『今日からはじめる養生学』はじめ、痛みに関する専門書多数執筆。
明治国際医療大学 鍼灸学部
鍼灸学科 教授
専門は「痛み」。NHKの健康番組などに出演。著書『今日からはじめる養生学』はじめ、痛みに関する専門書多数執筆。
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