秋分しゅうぶん
9月23日~10月7日
内に満ちる力を育てる秋分の整え方
秋分の養生
- 乾きに向き合い、肺と皮膚を守る
- 「秋分(しゅうぶん)」は、昼と夜の長さがほぼ等しくなり、この日を境に少しずつ夜の時間が長くなっていく季節の節目です。
東洋医学では、自然界のエネルギーが外へ広がる「陽」から、内側へと収まり満ちていく「陰」へと切り替わる時期だと考えられています。
この急激な変化に身体のリズムが追いつかないと、ホルモンバランスや自律神経が揺らぎ、思わぬ不調として現れることがあります。
特にこの時期に気をつけたいのが乾きへの対策です。五臓の中でも「肺(はい)」の働きは皮膚や粘膜の状態と密接に結びついているため、秋は皮膚に不調が出やすい季節といわれています。
夏までの養生が不足し、身体の内側に十分な潤い(陰液)が蓄えられていないと、その影響は乾燥や肌荒れといった形で現れやすくなります。
古くから「肌は心の鏡」といわれるように、皮膚の状態は内臓や心のコンディションを映し出す存在です。
秋特有の乾燥は体内の潤いが枯渇しているという「肺燥」のサインでもあり、外側からの保湿はもちろん、内側から潤いを育む「食養生」を意識することが大切です。
- 糖化対策で整える脾胃と肌のコンディション
- 内側から肌と身体を整える上で、特に注目したいのが「糖化」への対策です。
体内のタンパク質と糖が結びつくことで生まれる老化物質 “AGE(終末糖化産物)”は、肌のくすみやたるみの原因となるだけでなく、動脈硬化や糖尿病といった深刻な病の引き金にもなりかねません。
心身を若々しく保つためには、この糖化を未然に防ぐ食習慣を心がけましょう。
精製された白い穀物を極力控え、血糖値の急上昇を抑える工夫をすることは、東洋医学でいう「脾胃(ひい)」の負担を減らすことにつながります。消化の力を健やかに保つことが、澄んだ血色と潤いのある肌を育む近道となります。
- 秋分は心身を回復させる時間を大切に
- 秋分は、外へと広がっていた意識を内側へと戻し、静かに満たしていくための時間です。
生活リズムもまた、この「陰」の流れに寄り添い、夜はしっかりと休み、心身を回復させる時間を大切にしましょう。
内側の潤いを守り、生活のリズムを整えること。この時期の丁寧なコンディショニングこそが、これから深まる秋を健やかに過ごすための鍵となります。
秋分のツボ
養老
ようろう
ようろう
- ツボの位置
- 手のこうの手首で、小指側にある前腕の骨の出っぱりのあたりが養老(ようろう:SI6)です。

季節のサイン
季節の移り変わりを知らせるさまざまな変化。自然界からのサイン。
稲刈り
彼岸花
松茸
銀杏
季節の養生とは
私たちは、一年一年、めぐりくる季節の変化に身体をかさね合わせ、年輪のように歳を重ねていきます。季節に応じた生活、季節にあわせた暮らしを心がけることこそ、健康づくり、人生を豊かにする第一歩なのです。
年々、気候の変動が激しさを増しています。だからこそ、今の季節をゆったり味わう感性を持ちたいものです。古くから受け継がれてきた知恵を、今をしなやかに生きるための養生として、ぜひ生活にいかしてお楽しみください。
年々、気候の変動が激しさを増しています。だからこそ、今の季節をゆったり味わう感性を持ちたいものです。古くから受け継がれてきた知恵を、今をしなやかに生きるための養生として、ぜひ生活にいかしてお楽しみください。

監修
伊藤 和憲 先生
鍼灸学博士
明治国際医療大学 鍼灸学部
鍼灸学科 教授
専門は「痛み」。NHKの健康番組などに出演。著書『今日からはじめる養生学』はじめ、痛みに関する専門書多数執筆。
明治国際医療大学 鍼灸学部
鍼灸学科 教授
専門は「痛み」。NHKの健康番組などに出演。著書『今日からはじめる養生学』はじめ、痛みに関する専門書多数執筆。
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