不眠

Q1更年期の不眠って?
A

不眠は更年期の症状として常に上位にあげられています。
なかなか寝つけない、眠りが浅い、寝ても疲れがとれないなど、さまざまな不眠があります。

不眠は卵巣の機能低下によっておこる女性ホルモン エストロゲンの急激な減少が睡眠を支配する睡眠中枢に影響しておこるとされていますが、エストロゲンの減少は自律神経の乱れや人間関係のストレスなどとも複雑に重なりあっておこるのが更年期の不眠なのです。

Q2寝つきが悪いってどうすればいいの?
おすすめのツボは?
A

自律神経の乱れから血のめぐりが低下することも原因のひとつですが、日常生活で、無理してまで頑張っている、あれも気になる、これも気になる…。
こうした精神的に不安な状態がつづくと、質の良い睡眠は望めません。

寝る前にあたたかい飲みもので気持ちをゆったりすることも安眠につながります。
白湯やしょうが湯もいいですが、カモミールティーもおすすめ。
古くからヨーロッパでは不眠のための飲みものとして知られ心身をリラックスさせ、眠りにさそってくれます。

また、イライラした気分をゆったりさせてくれるツボは手の「神門(しんもん)」です。

神門(しんもん)

神門(しんもん)

ツボの位置

手首の曲がりジワを小指側へなでてゆき、骨の出っぱりの手前で指が止まるところが神門(しんもん:HT7)です。

ツボの探し方を参考にしておおよその位置をさがしてみましょう。
ツボは血行不良をおこしている箇所ポイントです。

へこみをさがす
お肌の張りがなくたるんでいるところ。お肌をなでるとへこんでいるように感じるところ。目で見てへこみがわかることもあります。

押すと軽い痛みのあるところ
血行不良を起こし感覚異常が起きているところです。指で軽く押すと、軽い痛み(圧痛)を感じるところがツボです。

皮膚のカサつきもチェック
血行不良を起こしてお肌が乾燥しているところ。肘から手先、膝から足先、足裏など、皮膚がカサついているところもツボです。

Q3夜中にすぐ目が覚める、ぐっすり眠った気がしないのですが
それも更年期のせい?
A

厚生労働省の調査によると、日本人の5人に1人はぐっすり眠っていないとか。
なかでも更年期を迎えた女性は、女性ホルモンが急激に減少することもあって、浅い眠りを訴える人も多いのです。
というのも、女性ホルモンは眠気の抑制や促進などを管理する睡眠中枢に影響を与えるなど、睡眠と深い関係があるからです。

眠る前にカフェインやアルコールは良い睡眠にはタブー、飲むならハーブティーを。
副交感神経の働きをよくするハーブティーは心身共にリラックス、良い睡眠につながります。
そしてめぐりをよくする「三陰交(さんいんこう)」のツボがおすすめです。

三陰交(さんいんこう)

三陰交(さんいんこう)

ツボの位置

内くるぶしのいちばん高いところに小指をおき、指幅4本そろえて、人さし指があたっているところが三陰交(さんいんこう:SP6)です。

≪ツボの探し方≫
ツボの探し方を参考にしておおよその位置をさがしてみましょう。
ツボは血行不良をおこしている箇所ポイントです。

1.へこみをさがす
お肌の張りがなくたるんでいるところ。お肌をなでるとへこんでいるように感じるところ。目で見てへこみがわかることもあります。

2.押すと軽い痛みのあるところ
血行不良を起こし感覚異常が起きているところです。指で軽く押すと、軽い痛み(圧痛)を感じるところがツボです。

3.皮膚のカサつきもチェック
血行不良を起こしてお肌が乾燥しているところ。肘から手先、膝から足先、足裏など、皮膚がカサついているところもツボです。

自分の指でツボを探す
ツボ図には「指幅2本」というように指幅を使ってツボを示しています。
この寸法はご本人の指幅を基準にしてください。

Q4寝ても疲れがとれないのも更年期?
おすすめのツボは?
A

更年期の疲れは休息すれば解消するものではないとよくいわれます。
女性ホルモンの急激な減少で自律神経の働きが乱れ、また心身の疲れやストレスも手伝って睡眠の質の低下がつづくと眠っても疲れがとれないことに。

質の良い睡眠とは寝つきがよくぐっすり眠れる、朝の寝起きもスッキリといわれます。
決めた時間に無理に眠るのではなく眠くなったら眠る、朝は朝日をあびて体内時計をリセットする、朝食はしっかりととる、夜はぬるめのお湯でゆっくり入浴、リラックスしてベットへ、などを意識することも良い睡眠につながります。

ツボは、疲れをとり元気がわいてくる「湧泉(ゆうせん)」、ぐっすり眠れる「失眠(しつみん)」がおすすめ。

湧泉(ゆうせん)

湧泉(ゆうせん)

ツボの位置

足でグーをした時、足裏でいちばんへこんでいるところが湧泉(ゆうせん:KI1)です。足裏を3等分して約3分の1のところです。

失眠(しつみん)

失眠(しつみん)

ツボの位置

かかとの真ん中が失眠(しつみん)です。                           

≪ツボの探し方≫
ツボの探し方を参考にしておおよその位置をさがしてみましょう。
ツボは血行不良をおこしている箇所ポイントです。

1.へこみをさがす
お肌の張りがなくたるんでいるところ。お肌をなでるとへこんでいるように感じるところ。目で見てへこみがわかることもあります。

2.押すと軽い痛みのあるところ
血行不良を起こし感覚異常が起きているところです。指で軽く押すと、軽い痛み(圧痛)を感じるところがツボです。

3.皮膚のカサつきもチェック
血行不良を起こしてお肌が乾燥しているところ。肘から手先、膝から足先、足裏など、皮膚がカサついているところもツボです。

監修

やすの ふみこ安野 富美子 先生

東京有明医療大学
保健医療学部鍼灸学科 教授
大学院保健医療学研究科 教授
理学博士